〔作者からもうひとこと〕
大学に入学するにあたり、私は仙台市で一人暮らしを始めました。日本海側の山形県のそれとは異なる、仙台市の気象・風土に強い印象を受けました。「風がきらめく(光る)」とか「風が頰をなでる」といったことは、言葉としては知っていたものの、山形県で暮らしていたときには実際に経験したことはなく、仙台市で暮らす中で初めて経験して、「単なる比喩ではなく、実際にあることなのだ」と驚きました。
イラストは、「風の中」の「見えない」「透明な少女」という、具体的に想像することが難しいのではないかと思われるものを、自分なりにイメージして描いてくれました。