秋には、空が高く澄みわたります。そのことを、ひときわ強く感じたのは、仙台市に住んでいるときでした。
仙台市の秋の空と比較すると、私の故郷、天童市では、四方を山に囲まれた盆地ということもあってか、秋の空にも、通常は、いくらか湿潤さが残っているように思われます。とはいえ、宮城県での暮らしを終えて、すでに27年め。正直言って、仙台市の秋の青空の記憶は、相当にぼんやりしたものになってしまいました。
次の詩「九月ともなれば」のモチーフとなったのは、明るく澄んだ仙台市の空とその空に浮かぶ雲のようすです。
宮城県を離れたあと、山形県に戻ってからモチーフを得て書いた詩も、もちろんあります。次の詩も、そうした詩の中の一つで す。