旧トップページ・〈2019年4月7日~2019年5月6日〉


   
  

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 三月には

 雪が屋根をすべり落ちた
 すべりの悪い戸を開けるような音を立てて

 こうして
 開かれる―
 春の入り口

    *

 風が吹いて
 枝が揺れている
 まるで
 見えない小鳥たちが
 枝の上をあちこち飛び回っているかのように      

    *

 旅立ちの準備をしなければならない
 わかっている
 どんなに準備をしても
 なお必要なものがあること
 鳥は鳥で
 人は人で

                (久野雅幸)
   
〔トップページの写真について〕
 2019年3月9日に、山形県米沢市で撮影しました。
 雪どけを迎えた田で、北帰行を前に、食べ物を求める白鳥の群れだと思います。
 初めは、北帰行の途中に立ち寄ったのかと思いましたが、米沢市内にも白鳥の越冬地があり、だとすると、米沢市内を越冬地とする白鳥が北帰行を前に食べ物を求めていたのだろうと推測します(しかし、観察していたわけではないので、実際のところはわかりません)。
 どちらにせよ、夢中で食べ物を求める白鳥のすがたに、北帰行を前に体力をつけようとしているのだろうと思われました。